【転載】ロシア側から見る日露共同記者会見NEWS 安倍総理 プーチン大統領とオガタ記者

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【佐藤優の眼光紙背】日露首脳会談は成功した  http://blogos.com/article/61282/?axis=b:1

 4月29日、モスクワのクレムリンで行われた安倍晋三首相とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の会談は、成功した。

 成功の理由は、安倍首相主導で、日本側が今回の首脳会談を「信頼醸成サミット」と位置づけたからだ。29日の共同記者会見で、安倍首相は、訪問の目的について、

 1.日露関係の将来的可能性を示すこと
 2.平和条約交渉(北方領土交渉)の再スタート
 3.プーチン大統領との個人的信頼関係の構築

と述べたが、いずれの目標も達成された。

 特に、重要なのは、3.の「プーチン大統領との個人的信頼関係の構築」である。なぜなら、プーチン大統領の政治決断なくして、北方領土問題が解決することはないからである。

 今回の首脳会談は、全体で3時間20分の長時間になったが、そのうち、冒頭の2時間10分は少人数会談で、ここで安倍首相とプーチン大統領の信頼関係が構築された。

 共同会見で、安倍首相が「プーチン大統領との間で今回、平和条約交渉をふくめて幅広い問題について胸襟を開いて、じっくり話し合い、個人的信頼関係が生まれたと実感している」と述べたときに、隣席のプーチン大統領が深くうなづいた。この映像を通じて、日露両首脳間に信頼関係が確立されたことが広くロシア国民と国際社会に対しても可視化された。

 少人数会合のテーマについては、表に出された朝鮮半島情勢だけでなく、中国情勢についても突っ込んだ話し合いが行われたものと思われる。今回、日露が接近した背景にあるのは、中国の脅威の拡大だ。

 北方領土問題については、29日に両首脳が合意した「日露パートナーシップの発展に関する日本国総理大臣とロシア連邦大統領の共同声明」第9項で、

「両首脳は、日露パートナーシップの新たな未来志向の地平を模索する中で、両首脳の議論に付すため、平和条約問題の双方に受入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるとの指示を自国の外務省に共同で与えることで合意した」

と定められたことがもっとも重要だ。

 なぜなら、これで、平和条約問題(北方領土問題)の解決は首脳間の政治決断で行われるという枠組みが明確になったからだ。  両国外務省の任務は、政治決断に向けて問題を絞り込んでいくことになる。両国外務省の「交渉担当は次官級になると思う」(29日、世耕内閣官房副長官のブリーフィング)とのことだが、そうなると日本側のキーパーソンは、斎木昭隆外務審議官(ロシアとの関係で次官級という場合、日本では外務審議官がカウンターパートになる)になる。斎木審議官はタフネゴシエーターなので、交渉進捗に期待が持てる。(2013年4月30日脱稿)

佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」
http://gendai.ismedia.jp/category/worldnews

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