バイデン大統領に“撤退論”加速も「党大会で私に挑戦しろ」“候補差し替え”のシナリオは?【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

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高齢不安で“選挙戦から撤退すべき”との声が高まるバイデン大統領。これに対し「党大会で私に挑戦しろ」と意気軒高ですが、大統領候補を正式に指名する党大会が来月に迫る中、新たな挑戦者が出ることはありうるのか?それとも、バイデン氏が自ら撤退を決断するのか?“候補差し替え”のシナリオについて、手作り解説でお伝えします。

■候補差し替えの可能性は?

大統領選からの撤退を求める民主党内の声に対し、「党大会で私に挑戦しろ」と反発したバイデン大統領。誰かが挑戦して候補者が変わることはあり得るのでしょうか。

民主党の大統領候補は、手続き上は来月の党大会で正式に決まることになっていますが、実質的な候補者選びはすでに各州ごとに予備選挙などが行われ、バイデン氏が99%の票を獲得しています。

挑戦者が名乗り出たとしても、バイデン氏に勝つことは現実的でなく、候補を差し替えるには、結局、バイデン氏自らが撤退を表明するしかないのです。

■強まる撤退圧力 ジョージ・クルーニー氏らも撤退を求める

本人は撤退しない姿勢を強調していますが、足元の撤退圧力は強まっています。

アメリカメディアによれば、公然と撤退を求めている民主党議員は22人。

世論調査でも、民主党支持者の56%が撤退を求めています。

また、俳優のジョージ・クルーニー氏やディズニー家の財産相続人ら、大口の献金者からも撤退を求める声が相次ぎ、「撤退しなければ献金を停止する」との声も上がっています。

最新情報では、バイデン氏がこれまでに集めた選挙資金は2.5億ドル。

前回の大統領選で集まった総額が約16億ドルだったことを考えると、今後さらに資金が必要になるのは間違いなく、献金停止は大きな痛手になります。

■もし、撤退表明があれば代わりは?

もし、バイデン氏が撤退を表明した場合、誰が候補者になるのでしょうか。

最も可能性が高いとみられているのが、ハリス副大統領です。

バイデン陣営がこれまでに集めた選挙資金やスタッフなどをそのまま引き継げるのも、法律上はハリス氏だけで、他の候補者が出る場合は、選挙資金集めなどの準備が難しいといいます。

■ハリス氏でトランプ氏に勝てる?専門家の見立ては?

では、ハリス氏でトランプ氏に勝つことはできるのでしょうか。

CNNの世論調査では、トランプ氏 対 バイデン氏は「49% 対 43%」と「6ポイント差」ですが、トランプ氏 対 ハリス氏では、「47% 対 45%」と「2ポイント差」に迫っています。

アメリカ政治に詳しい明海大学の小谷哲男教授は、「ハリス氏が選ぶ副大統領候補次第では、大統領・副大統領のセットで比較して、トランプ陣営に勝つ可能性はある。例えば、ペンシルベニア州のシャピロ知事や、ケンタッキー州のベシア知事など『白人の男性で、保守的で、中西部で支持が高い人物が考えられる』」と言います。

■バイデン氏撤退のシナリオは?

では今後、バイデン氏が撤退する可能性はあるのでしょうか。

小谷教授は、「バイデン氏は自ら撤退する気はありませんが、民主党の議会上院と下院のトップや、ペロシ元下院議長、オバマ元大統領らがホワイトハウスで直接説得すれば、撤退もあるかもしれない」と言います。

(「サンデーモーニング」2024年7月14日放送より)

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